ハチミツとクローバー

原作ファンならまず見に行くべし!

まず、女優たちが原作とかなり合ってる。
はぐちゃん(蒼井ゆう)は小さくて儚くてまるで小動物のようだし、山田さん(関めぐみ)は手足がすうっと長くて、凛としている。

それに対して男性陣は原作とはちょっと異なった魅力を放っている。オシャレ度が低くてもっさりした真山(加瀬亮)とか、筋骨隆々でやたらワイルドな森田(伊勢谷友介)さんとか、花本先生こと堺雅人は例のごとくにやけてるし。
でも実写なりのリアリティは出ててキャラクターに新たな命を与えてる感じ。

ストーリーに関しては、原作のエピソードを並べた単なるダイジェストになることなく、映画独自のエピソードやセリフをふんだんに使い、原作のエピソードも新たな使い方をしている。
なおかつ、「恋することの切なさ、滑稽さ」、「(才能を)持つものと持たざるもの」などのハチクロ通奏低音は確実に鳴っている。実写ならではの新しいもう一つのハチクロワールドを表現できていると思う。

映画「NANA」が原作を忠実になぞることによって成功しているとすれば、映画「ハチクロ」は原作をよく咀嚼し、再構築/リハーモナイズドすることによって成功している。

原作ファンの人が見たなら、(いい意味での)原作との人物の違いやエピソードの使い方の違い、そして「ハチクロ」という作品の魅力を改めて語りたくなる映画だと思うなぁ。

原作ファンじゃない人はどう感じるんだろう。だれか見て感想聞かせてー

映画「ハチミツとクローバー」公式サイト
http://hachikuro.jp/